無題

続きです

 

私はその話を聞いたあと、「あー…そっか、そっか、そうだったんだね‥」と、自分が何を話したのかそれ以降はあまり記憶にありません。

とても無礼だったかもしれません。

 

ヴィーガンのお店で一緒ご飯を食べた時から

その際に腫瘍を見せてもらった時から

こうなる事は心構えとしてどこかにありました。

遺伝子治療を謳ってクリニックをしている医者や民間療法なんぞで癌が消えると謳っている奴らを正直憎んでいました。私の友人の様な、心にトラウマを抱えている純粋な人を騙してお金を儲けている様に感じました。

友人はあまりにも純粋でした。

 

しかし、病院での治療が全てではない事も感じます。それでも、何とか、何とか‥もっと一緒に出掛けたり、美味しい物をたべたり、見たり聴いたりくだらない話をしたりしたかった。

 

もう、友人はこの世には居ません。

痛みに苦しみながら何とか民間療法を受け、最終的には腫瘍付近の血管が切れ、病院に入院し、それからは抗がん剤治療や鎮痛剤を使用しながら 病院で家族が見守る中、静かに息を引き取りました。

その際は穏やかな表情だったそうです。

 

私は今、昔の写真やアルバムを引っ張り出し

友人の写真をまとめています。どれも笑顔だな。

懐かしいな。写真を持って会いに行くからね。

 

お母さんと逢えたかな。

本当に本当にありがとう。あいたいよ。

ありがとう。